ご挨拶

群馬大学大学院医学系研究科 内科学講座 呼吸器・アレルギー内科学分野のホームページへようこそ。

このたび、2025年8月1日付で初代教授を拝命しました伊藤功朗(いとういさお)と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

呼吸器・アレルギー内科は、70年以上の歴史があった病態制御内科学(旧第一内科)の第2研究室と、50年以上の歴史があった臓器病態内科学(旧第二内科)の呼吸器グループとが2015年から共同で診療を行うこととなり、内科系診療科の臓器別編成により2017年度に呼吸器・アレルギー内科が誕生しました。以来、久田剛志先生、前野敏孝先生、古賀康彦先生が診療科長を務められてきた経緯があります。

呼吸器・アレルギー内科で扱う疾患分野は非常に幅広く、①肺癌などの腫瘍性疾患、②細菌・抗酸菌・真菌・ウイルスによる呼吸器感染症、③気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの閉塞性肺疾患、④間質性肺炎などのびまん性肺疾患、⑤肺高血圧症などの肺循環疾患、⑥睡眠時無呼吸症候群、⑦呼吸不全などがあります。

このような多彩な疾患の克服のために、今後、大学病院の一診療科・大学院医学系研究科の一講座として、群馬県内の医療に貢献し、また、呼吸器・アレルギー病学の発展に寄与できますよう、医局員の力をあわせて前進して参る次第です。どうぞ、ご支援・ご指導のほどよろしくお願いいたします。

医学生・研修医の皆さんへ―――――――――――――――  

どんな夢や目標をもって医学部に進学したり、医師になったりしましたか。それは百人百様でしょう。呼吸器・アレルギー内科は、かなり広い疾患領域を扱うこと、画像・生理・病理といった基盤的領域を網羅して考えたり、内視鏡などの手技を駆使したりと、とても多彩な臨床科です。仕事の形態も、急場を扱うものから、比較的ゆったりと診療ができるものまで様々です。研究面でも同じように多様な切り口があります。ですので、当科には若い皆さんの希望やライフステージに適合するものが必ずあるはずです。

実は、呼吸器疾患を診ていると内科の多くの分野が密接にかかわってきますので、群馬大学内科専門医プログラムの目標である「専門性をもったジェネラリスト」を目指すのに非常に適した研修ができるといえます。当科の研修目標については「群馬大学医学部附属病院内科診療センター(https://centerofmedicine.med.gunma-u.ac.jp/)」の記事もご覧ください。

また、現代から将来までを展望してみて下さい。高齢化は日本のみならず全世界的に進んでおり、それにしたがい呼吸器疾患の患者は今後も増加し続けることは間違いありません。また、国民の3人に1人が何らかのアレルギー疾患を持つほどで、アレルギー疾患は現代病の一つとされています。こうした社会的背景から、呼吸器内科医師のニーズは増すばかりです。一方で、呼吸器内科専門医は全国的に充足しておらず、これから研修を始める医師にとって高い需要(チャンス)は続くはずです。また、呼吸器疾患の病態や治療法も未確立なことばかりです。共に呼吸器専門医を目指して研修し、群馬県、そして日本の呼吸器医療や研究を担っていきませんか。皆さんの目標実現に向けて、医局では全力でサポートします。

患者の皆様へ――――――――――

ホームページをご覧いただき、誠に有難うございます。冒頭に述べましたように、当科では大変幅広い呼吸器疾患を診療しております。同じ病名でも、患者さん一人ひとりの病状は異なることがよくあります。私どもは、各分野の専門医療・先進的医療が可能となるように、診療体制を作っております。また、群馬大学医学部附属病院をあげて、安心・安全な医療を提供しております。どうかご安心いただきますようお願いします。また、群馬県や日本を担う優れた医療人を育成するための教育や、研究活動も、大学病院の使命であります。大学の教育システムや倫理委員会などで認められた内容について、ご負担のない範囲でご協力をお願いすることもあるかと存じますので、その際にはご一考くださいますよう、当科主催者としてお願いする次第です。ご理解・ご支援のほど、どうぞよろしくお願いします。

令和7年8月

群馬大学大学院医学系研究科 呼吸器・アレルギー内科学

教授 伊藤功朗