9月オンライン抄読会-OSAが及ぼす認知症リスクと注目の「舌下神経刺激療法」を学ぶ
初秋の風に朝晩の涼しさを感じる9月となりました。夏の疲れが出やすい時期ではありますが、落ち着いた環境で学びを深められるよう、下記の日程でオンライン抄読会を開催いたします。
今回は「睡眠時無呼吸症候群(OSA)の長期リスクと最新治療」をテーマに、2つの論文を取り上げます。日々の診療にも関わりの深いテーマについて、最新のエビデンスをもとに、臨床への応用を見据えたディスカッションを行う予定です。
オンライン開催のため、場所を問わず気軽にご参加いただけます。リラックスした雰囲気の中で新たな視点や気づきを得る機会となれば幸いです。
ご都合のつく方は、ぜひお気軽にご参加ください。皆さまのご参加を心よりお待ちしております。
====== 9月9日(水)19:00〜 Microsoft Teams形式======
1)群馬大学医学部附属病院 澤田 英先生
閉塞性睡眠時無呼吸に対する両側舌下神経刺激療法:非ランダム化臨床試験
Woodson BT, Kent DT, Huntley C, et al.Bilateral hypoglossal nerve stimulation for obstructive sleep apnea: a nonrandomized clinical trial.Journal of Clinical Sleep Medicine. 2025;21(11):1883–1891.doi: 10.5664/jcsm.11822
舌下神経刺激療法は、閉塞性睡眠時無呼吸症候群に対するCPAP治療で失敗・拒否・不耐性を認めた患者を対象とした新規治療法です。日本では2021年6月に保険適用が認められました。
本治療は、手術を行うための頭頸部の専門的な外科的手技や、研修の修了が必要です。さらに、術後の管理体制が整った認定施設でのみ受けることができます。
現在の当院では対応困難な治療ですが、メディアでも取り上げられることもあり、患者さんから聞かれることもあるかもしれません。
本治療についての論文の紹介に加えて、現在の適応等についてもご紹介させていただきます。
2)桐生厚生総合病院 清水 大輔先生
「閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)と認知機能・認知症リスク」
Associations of self-reported obstructive sleep apnea with cognition and dementia risk in cognitively unimpaired middle-aged adults
Abdelmessih GT, et al. Alzheimer’s & Dementia. 2026;22:e71553.
本研究は、認知機能が正常な中年成人を対象に、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)と認知機能・認知症リスクの関連を検討したオーストラリアの横断研究です。OSAを有する人では記憶機能が低く、CAIDEで評価した認知症・血管性リスクが高いことが示されました。一方、APOE ε4による明確な影響の修飾は認められませんでした。中年期からのOSAと血管性リスクの管理が、将来の認知症予防につながる可能性の示唆を報告した論文を紹介いたします。

