2024年8月の抄読会

医学生の皆様、研修医の皆様、医会員の皆様

今月の抄読会のご案内です。 医学生、研修医の皆様にもオンラインでの開催のため、お気軽にご参加いただきたいと思っています。 今月の紹介論文をさせて頂きます。


====== 8月28日(水)19:00〜 Microsoft Teams形式======

1)群馬大学医学部附属病院 呼吸器・アレルギー内科 新井 史人先生

「入院時の血糖値と肺炎の結果との関連性について:系統的レビューとメタ分析」

Association between glucose levels at admission and outcomes of pneumonia: a systematic review and meta-analysis.  Yuan et al. BMC Pulmonary Medicine (2024) 24:369

入院時の血糖値の上昇は頻繁に観察され、さまざまな重篤な疾患の患者集団において有害な転帰と関連していることが知られています。このメタ分析は、既存のデータを統合して、肺炎患者における入院時の血糖値の上昇と臨床転帰との関連性を評価しています。今後肺炎診療をする上で参考になるかと思い紹介させていただきます。

2)群馬大学医学部附属病院 呼吸器・アレルギー内科 竹田 亮哉先生

「関節リウマチ関連間質性肺疾患患者における死亡の危険因子:単施設前向きコホート研究」

Risk factors of mortality in patients with rheumatoid arthritis-associated interstitial lung disease: a single-centre prospective cohort study. Yeo-Jin Song,et al.Arthritis Research & Therapy. 2024; 26: 137.

関節リウマチ(RA)患者は一般集団と比較して死亡リスクが高く、RA患者の中でも間質性肺疾患(ILD)を有する患者は特に死亡リスクが高いとされてます。RAに関連するILDを有する患者(RA-ILD)とRAを有するがILDを有さない患者(RA-nonILD)では死亡リスクに大きな格差が認められ、RA-ILD患者は死亡リスクが2〜10倍高かったとの報告があります。