12月の抄読会

医学生の皆様、研修医の皆様、医会員の皆様

今月の抄読会のご案内です。

医学生、研修医の皆様にもZoomでの開催のため、お気軽にご参加いただきたいと思っています。
今月の紹介論文をご案内させて頂きます。
=============================================
12月20日(水)19:00〜 Zoom形式

群馬大学医学部附属病院 小林夏緒
「人工呼吸器関連肺炎を予防するための吸入アミカシン」

Inhaled Amikacin to Prevent Ventilator-Associated Pnuemonia
Ehrmann S, et al. N Engl J Med. 2023 Nov 30;389(22):2052-2062.
人工呼吸器関連肺炎は、下気道における院内感染で最も頻度が高く、最大13%の死亡率を有する疾患です。本研究は、侵襲的人工呼吸管理を72時間以上受けていた成人を、アミカシンを3日間吸入投与する群とプラセボ群に分けて、28日間の追跡期間中の人工呼吸器関連肺炎の発生率を比較したものです。日常診療の参考になればと思い、ご紹介させていただきます。

前橋赤十字病院 江澤一真
「喘息に対するアルブテロール・ブデゾニド合剤のレスキュー吸入(MANDALA試験)」

Albuterol–Budesonide Fixed-Dose Combination Rescue Inhaler for Asthma
A. Papi, et al. N Engl J Med 2022; 386 : 2071-83.
 喘息増悪時には,一般的に短時間作用型β2刺激薬(SABA)を吸入し気道閉塞を改善させるが,SABAに根底にある気道炎症を抑える働きはほとんどない.本試験は,喘息増悪時にSABAに,吸入ステロイド(ICS)を配合したアルブテロール・ブデゾニド(本邦未承認)を吸入した場合,SABA単独と比較して,その後の重度の喘息増悪リスクを減らせるかを主要評価項目とした試験であり,今回紹介したい.