10月26日抄読会につきまして

HP更新に伴い、入力した内容が確認できなくなっておりました。大変失礼いたしました。

医学生の皆様、研修医の皆様、医会員の皆様

皆様におかれましては、大変忙しい日々かと思いますが、今月も抄読会を定期開催させていただきます。

医学生、研修医の皆様にもZoomでの開催のため、お気軽にご参加いただきたいと思っています。
今月の紹介論文をご案内させて頂きます。

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  1. 桐生厚生総合病院 大澤 翔先生

「nivolumab治療をうけたNSCLC患者におけるirAEの前兆としての非特異的症状について」

Inaba Higashiyama R, et al. Non‑specific symptoms as a prodrome of immune‑related adverse events in patients with non‑small cell lung cancer receiving Nivolumab:a consecutive analysis of 200 patients. J Cancer Res Clin Oncol. 2022 Jul 28

肺癌診療において免疫チェックポイント阻害薬を使用する機会が増えています。その際にirAEとして様々な有害事象を経験します。irAEマネジメントについては多職種間で取り組んでいただいていると思いますが、なかには重篤な有害事象に至る例もしばしば経験します。今回の論文ではirAEの前兆として発熱や倦怠感といった非特異的症状に注目し、irAEとの関連を調べたものになります。国内からの発表であり日常診療における疑問として興味深い点もあると思いましたので紹介させていただきます。

2)群馬大学医学部附属病院 澤田英先生

「トリーチャーコリンズ症候群における閉塞性睡眠時無呼吸について」  

R. G. Plomp, et al. Obstructive sleep apnoea in Treacher Collins syndrome: prevalence, severity and cause. Int. J. Oral Maxillofac. Surg. 2012; 41: 696-701

トリーチャーコリンズ症候群とは、頬骨と下顎骨の形成不全、外耳奇形、下眼瞼欠損(亀裂)、下睫毛欠損、毛髪位異常(耳介前方の毛髪が頬まで生える)を特徴とします。

有病率は1/1~5万人と言われてる希少疾患ですが、この疾患を持つ方を担当する機会を得ました。

古い論文にはなりますが、コホート研究として同疾患における睡眠時無呼吸症候群を研究した貴重な論文と思われたので今回紹介させていただきます。