雨の日でもオンラインで快適に最新知見をー6月抄読会のご案内ー
雨の日が多くなるこの時期、落ち着いた環境でじっくりと集中できるよう、下記の日程でオンライン抄読会を開催いたします。
臨床への応用を目指してディスカッションを行い、日々の診療や研究につながる新たな視点を得られる機会となれば幸いです。
場所を選ばず気軽に参加できるオンラインの強みを活かし、リラックスした雰囲気ながらも中身の濃い時間にしたいと考えております。
ご都合のつく方は、ぜひお気軽にご参加ください。
====== 6月24日(水)19:00〜 Microsoft Teams形式======
1)群馬大学医学部附属病院 呼吸器・アレルギー内科 鶴巻 寛朗先生
「重症好酸球性喘息に対するベンラリズマブ投与下における喘息増悪プロファイル(the BenRex study):多施設前向きコホート研究」
Logan J, Martin K, Gillespie L, et al. Asthma exacerbation profile of benralizumab for severe eosinophilic asthma (the BenRex study): a multicentre, prospective cohort study. Lancet Respir Med. 2026 May 29: S2213-2600(26)00096-2.
喘息における気道炎症の多くは2型炎症とされています。喘息は治療下においても感染症・アレルゲン・環境要因などの外的要因において増悪することがあり、増悪時の気道炎症には2型炎症を中心として様々な炎症が混在するとされています。では、好酸球が除去された状態で起こる喘息増悪の気道炎症にはどのような特徴があるのでしょうか?今回の抄読会でご紹介する論文は、そのクリニカルクエスチョンに向き合った研究です。
2)前橋赤十字病院 呼吸器内科 宇野 翔吾先生
「肺癌患者における診断前後の身体活動、および運動習慣の開始・維持と生存との関連:韓国コホート研究」
Kim YW, Kwak KI, Choi AR, et al. Association of Pre- and Postdiagnosis Physical Activity, Promotion and Maintenance With Lung Cancer Survival: A Nationwide Cohort Study. J Cachexia Sarcopenia Muscle. 2025;16:e70092.
身体活動は健康寿命や生命予後に関わる重要な生活習慣因子であり、乳癌、結腸癌、前立腺癌などでは、診断後の身体活動量が高いことが良好な全生存と関連することが、疫学研究やメタ解析で比較的一貫して示されてきました。また、身体活動は併存症や身体機能の改善に加え、炎症や免疫機能の調整を介して、治療効果や再発リスク、さらにはがん特異的死亡にも影響しうると考えられています。
一方で、肺癌においても身体活動と生存の関連を示す報告はありますが、これまでの研究は小規模であったり、診断前または診断後の一時点の評価に限られるものが多く、全死亡および肺癌特異的死亡との関連については十分に結論が定まっていませんでした。
今回紹介するKimらの研究は、韓国国民健康保険サービスという人口の97%以上をカバーする全国データベースを用いた肺癌患者23,257例のコホート研究です。本研究では、診断前後の運動習慣に加えて、診断後に身体活動を開始した、あるいは診断前から診断後まで維持できたかという変化に着目し、それらが全死亡、肺癌特異的死亡にどのように関連するかを検討しています。
3)高崎総合医療センター 呼吸器内科 根生 明李先生
「間質性肺疾患における様々な生検タイプの収率と安全性:系統的レビューとメタアナリシス」
Mor E, et al. Yield and safety of different biopsy types in interstitial lung disease: a systematic review and meta-analysis. Eur Respir Rev. 2026 Apr;35.
間質性肺疾患において、実臨床では血液検査、画像検査などの非観血的な検査主体で診断を行うことが多いですが、正確な診断が得るためには生検も重要です。今回は、各生検法ごとの収率と安全性についてのレビューをご紹介させていただきます。
後半では当院におけるクライオバイオプシーの実施状況についてご紹介します。

