抄読会へのご参加、ありがとうございました。
抄読会の内容を振り返らせていただきます。
2024年8月抄読会
1)群馬大学医学部附属病院 呼吸器・アレルギー内科 新井 史人先生
「入院時の血糖値と肺炎の結果との関連性について:系統的レビューとメタ分析」
Association between glucose levels at admission and outcomes of pneumonia: a systematic review and meta-analysis. Yuan et al. BMC Pulmonary Medicine (2024) 24:369
本システマティックレビューでは、入院時の高血糖と様々なアウトカムの関連性について評価されました。最終的に23件の論文が資格基準を満たし、多くの研究で200mg/dL以上が高血糖と定義されて、主評価項目は死亡率が最多でした。
高血糖は短期死亡率、長期死亡率のいずれにおいても有意に関連していましたが、単変量メタ解析では、高血糖と短期死亡率との関連性は有意ではありませんでした。
ICU入院率と高血糖は有意な関連性が見られました。
入院期間や人工呼吸器の必要性に関しての影響はわずかであり、再入院との関連性は見られませんでした。
以上より、入院時の血糖値の上昇は、正常血糖値の患者と比較して、死亡率、ICU入院、入院期間の延長などのリスクの高い転帰と関連していることが示されました。入院時の血糖値の上昇は、肺炎患者の重要な予後マーカーと考えられました。今後、血糖値をコントロールするための介入がこれらの結果を改善できるかどうかを判断するには、さらなる研究が必要です。
2)群馬大学医学部附属病院 呼吸器・アレルギー内科 竹田 亮哉先生
「関節リウマチ関連間質性肺疾患患者における死亡の危険因子:単施設前向きコホート研究」
Risk factors of mortality in patients with rheumatoid arthritis-associated interstitial lung disease: a single-centre prospective cohort study. Yeo-Jin Song,et al.Arthritis Research & Therapy. 2024; 26: 137.
関節リウマチ(RA)患者は一般集団と比較して死亡リスクが高く、RA患者の中でも間質性肺疾患(ILD)を有する患者は特に死亡リスクが高いとされてます。本研究では、韓国人患者のRA-ILDにおいて2017-2022までのRA-ILDとRA-nonILDを比較しました。RA患者の集学的前向きコホートで、放射線科医とリウマチ内科医らが胸部CTによってRA-ILDとRA-nonILDに分けました。
登録から3年以内の併存疾患が調査されました。
RA-ILD(200例)とRA-nonILD(415例)において、疾患活動性及び死亡率はRA-ILDの方がRA-nonILDより高く、RA-ILDの死因で最も多かったのは感染症でした。
RA-ILDの死亡因子は、疾患活動性が高いこと、%Dlcoが<60%であること、UIP patternであることが関与していました。従来の研究ではベースラインFVCが低いことも予後不良因子でしたが本研究では有意な結果は認めませんでした。