山口公一先生の論文紹介です
この度、当科の山口公一先生の論文がClinical Rheumatologyにアクセプトされました。
おめでとうございます。
Quantitative CT analysis of interstitial pneumonia in anti-melanoma differentiation-associated gene 5 antibody-positive dermatomyositis: a single center, retrospective study
Clinical Rheumatology (2022)
山口先生からの論文の紹介になります。
今回抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎に合併する間質性肺炎の後方的臨床研究を行いました。抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎は致死率の高い間質性肺炎を合併することがしられています。近年副腎皮質ステロイドと複数の免疫抑制薬を併用することで予後の改善が期待できることが知られています。間質性肺炎の診断には胸部CTが有用であり診断時の間質性肺炎の目視によるスコアリング(HRCTスコア)が予後にかかわることが知られています。ただし目視による評価は専門家による評価が必須であるため今回定量化されたHRCTスコアを用いて、3項目(LSS・percentage of opacity・percentage of high opacity)で間質性肺炎を評価しました。CTは診断と短期間で撮影されたCTを用いて評価されました。定量化されたCTスコアは臨床経過を評価する上で重要な役割を果たし、短期間で再度評価されたHRCTスコアのうち特にLSSは、免疫抑制薬併用療法下において予後を予測するのに役立ちます。
私たちの研究は、診断から短期間の間隔でHRCTスコアを評価することが、治療戦略を決定する上で重要な役割を果たすことを示しています。