今月の”知っておきたい”に迫ります!ー2月抄読会のご案内ー

医学生の皆さま、研修医の皆さま、医会員の皆さま


2月の抄読会についてご案内申し上げます。寒さの中にも、ふと春の気配を感じる日がでてまいりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
今回もオンライン開催を予定しておりますので、ご都合のつく方はぜひお気軽にご参加ください。

日々の診療や研究でご多忙のことと存じますが、最新の知見や興味深いテーマを共有し、実臨床に還元できる学びを深める機会となれば幸いです。皆さまと活発な意見交換ができますことを、心より楽しみにしております。

====== 2月25日(水)19:00〜 Microsoft Teams形式======

1)群馬大学医学部附属病院 三浦 陽介先生

「間質性肺炎合併肺癌患者におけるドライバー遺伝子異常」

Ikeda S, et al. Targeting driver mutations in lung cancer with interstitial pneumonia: A nationwide study in Japan. Eur J Cancer. 2026 Jan 12;235:116232.

進行・再発非小細胞肺がんにおいて、ドライバー遺伝子異常を検出して分子標的薬を投与することが重要な治療戦略の一つとなっていますが、間質性肺炎合併肺癌においては薬剤性肺障害リスク上昇のため治療選択肢が限られるなどの様々な臨床的課題が存在しています。今回の抄読会では、間質性肺炎合併肺癌におけるドライバー遺伝子異常の検査の実態、遺伝子発現状況、予後などについて検討した国内多施設共同後ろ向きコホート研究についてご紹介したいと思います。

2)渋川医療センター  村田 圭祐先生
「難治性肺MAC症患者に対するアミカシンリポソーム吸入懸濁液(ALIS)の効果とアミカシン(AMK)耐性誘導」

Effects of Amikacin Liposome Inhalation Suspension and Amikacin Resistance Development in Patients With Refractory Mycobacterium avium Complex Pulmonary Disease

ATS/ERS/ESCMID/IDSAガイドラインでは、少なくとも6ヶ月の標準治療(GBT)後に培養陰転化しない肺MAC症患者には治療レジメンにアミカシンリポソーム吸入懸濁液(ALIS)の追加が推奨されています。しかし、特に空洞型病変症例への有効性やアミカシン(AMK)耐性誘導の有無など不明な点は多く残されています。

今回ご紹介するのは近畿中央胸部疾患センター倉原先生からの報告で、同施設でALISを導入した肺MAC症44例の後ろ向き解析になります。本県でも群大病院の黒岩先生、古賀先生主導のもと県下多施設でのALIS投与例の後ろ向き観察研究が予定されておりますが、より示唆が上乗せされたものとなるよう先行論文をチョイスいたしました。AMK耐性機序として話題のrrs遺伝子変異に関しても深堀りしながら紹介いたします。

3)群馬大学医学部附属病院 豊田 正昂先生

「特発性胸膜肺実質線維弾性症に対する栄養教育の早期介入」

Ohta H, et al. Early intervention of nutritional education for idiopathic pleuroparenchymal fibroelastosis of interstitial lung disease. Respiratory Investigation Volume 63, Issue 4, July 2025, Pages 472-480

Pleuroparenchymal fibroelastosis(PPFE)は、痩せ型体型や進行性の体重減少を特徴とする間質性肺疾患であり、低BMIや体重減少が予後不良因子と報告されています。一方で、PPFEに対する有効な薬物治療は限られており、栄養介入を含む支持療法の重要性が指摘されているものの、そのエビデンスは十分とは言えません。特発性PPFE患者において、診断早期から行う栄養教育介入が体重変化や予後にどのような影響を与えるかを検討した論文を紹介します。