新年の臨床アップデートー1月抄読会のご案内
医学生の皆さま、研修医の皆さま、医会員の皆さま
今年もよろしくお願い申し上げます。
1月の抄読会についてご案内申し上げます。
寒さが身にしみる季節となりましたが、今回もオンラインでの開催を予定しておりますので、皆さまどうぞお気軽にご参加ください。
診療や日々の学習の合間に、最新の知見や興味深いテーマを共有し、気軽に学びを深める時間となれば幸いです。皆さまのご参加を心よりお待ちしております。
====== 1月28日(水)19:00〜 Microsoft Teams形式======
1)高崎総合医療センター 呼吸器科 小林 頂先生
「EBUSガイド下縦隔病変に対する経気管支クライオ生検:Cryo-EBUSの診断能と安全性」
Roselló SP, et al. Diagnostic performance and safety of endobronchial ultrasound-guided transbronchial cryobiopsies in the diagnosis of mediastinal lesions. Respiratory Medicine 247 (2025) 108294
当院ではクライオバイオプシーを実施していますが、主に間質性肺炎などの良性疾患の診断に対して行っていることが多いです。EBUS-TBNAで十分に検体採取できなかったり、ゆえに確定診断に至らなかった症例などの経験は少なからず皆様あったと思います。今回は縦郭・リンパ節生検に対するEBUS-Cryoの有用性・安全性についての報告になります。当院ではまだEBUS併用でのクライオバイオプシ―は実施しておりませんが、本報告を元に今後の検査方法について皆様と一緒に検討していきたいと思います。
2)桐生厚生総合病院 内科 横田 暢先生
「肺MAC症におけるシタフロキサシン含有レジメンの有効性」
Urabe, N., et al. Clinical efficacy of sitafloxacin-containing regimens for Mycobacterium avium complex pulmonary disease. BMC Pulm Med 25, 532 (2025).
肺MAC症診療ではマクロライドを含む多剤併用療法を中心として、難治例ではアミノグリコシドの点滴または吸入の併用がガイドラインでは推奨されています。しかしながら、様々な要因からガイドラインベースの治療を行えないことも実臨床上はしばしば経験されます。今回の抄読会では、ガイドライン外の治療選択肢として時に使用されることのあるシタフロキサシンについて、有効性を評価した論文をご紹介致します。
3)群馬大学医学部附属病院 山村 彩先生
「重症喘息を合併した慢性好酸球性肺炎に対する抗IL-5/IL-5R抗体製剤による治療」
Monica Colque-Bayona, et al. Anti-IL5/5R in the treatment of chronic eosinophilic
pneumonia and severe asthma. Eur Ann Allergy Clin Immunol Vol 57, N.6, 286-288, 2025.
慢性好酸球性肺炎は、肺実質への好酸球浸潤を特徴とする疾患であり、経口ステロイドに良好に反応する一方、減量・中止に伴う再燃が高率にみられ、ステロイド依存や長期投与による副作用が臨床上の課題となっています。また、喘息を合併する症例が多いことも知られています。
近年、重症好酸球性喘息に対して 抗IL-5/IL-5受容体抗体製剤が使用されており、好酸球性炎症に対する抑制効果によって病勢制御が行われています。
慢性好酸球性肺炎においても好酸球性炎症の制御が病態の中心と考えられることから、抗IL-5/IL-5受容体抗体製剤による治療効果が期待されますが、有効性についての報告は限られており、重症喘息を合併した慢性好酸球性肺炎に対して抗IL-5/IL-5受容体抗体製剤を使用した症例について報告した論文をご紹介いたします。

