抄読会へのご参加ありがとうございました。
20221221 抄読会へご参加いただき、ありがとうございました。
抄読会の内容を振り返らせていただきます。遅くなり申し訳ありません。
1)伊勢崎市民病院 小林 頂先生からは、医療従事者におけるCOVID-19予防効果に対するマスクの種類についての論文をご紹介いただきました。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者に接する医療者のマスクの種類によるCOVID-19予防効果について、カナダ・イスラエル・パキスタン・イスラエル・エジプトでの多施設共同無作為化非劣性試験にて、サージカルマスクは10.46%、N95は9.27%、HR1.14と非劣性を示しましたが、国家間の異質性(病院形態、ワクチン接種率や種類、株の違い)を考慮すると非劣勢は断言できない可能性があるとの報告をご発表いただきました。
2)前橋赤十字病院 神宮 飛鳥先生からは、進行期非小細胞癌における,TTF-1発現とPD-1/PD-L1阻害薬併用ペメトレキセド+プラチナ製剤療法の効果の関係性についての論文をご紹介いただきました。
腫瘍組織中のTTF-1発現はペメトレキセド+プラチナ製剤による化学療法の効果に関連することは知られており、PD-1/PD-L1阻害薬を併用した場合の効果について調べた論文です。本他施設共同研究において122人中75人 61.5%にTTF-1が陽性でした。PFSにおいてTTF-1陽性患者では12.2ヶ月、陰性患者6ヶ月と比べ有意差を認めました(HR0.63,P=0.028)。またIPTW-調整PFSにおいても有意差を認め(HR0.62,P=0.024)、PD-1/PD-L1阻害薬の上乗せでもTTF-1発現がPFS延長に寄与しうるとの報告をご発表いただきました。
3)群馬大学医学部附属病院 横田 暢先生からは、塗抹陰性肺結核の診断における胃液検査の有用性についての論文をご紹介いただきました。
複十字病院での胃液検査の検査データから塗抹陰性肺結核にける胃液検査の診断への寄与を検討した論文です。513人を対象とし、胃液での塗抹感度21.2%、特異度91.9%、PCR感度55.8%、特異度99.6%、培養感度71.4%、特異度100%でした。23人(11.3%)は胃液のみでの診断でした胃液検査に加えて三連痰を行った356人の患者において、三連痰のみと比べ培養結果に有意差が認められたとの報告をご発表いただきました。
来月の抄読会は、2月22日(水)19時〜です。よろしくお願いいたします。