4月28日(水)抄読会の開催につきまして

【2021/04/22】

医学生の皆様、研修医の皆様、医会員の皆様

各病院におかれましては、新体制となって忙しい日々かと思いますが、多くのメンバーに発表して頂くようにするため、抄読会を4月から開催させていただきます。

今年も月一回、原則として第4水曜日の開催を予定しています(年末年始は変更の可能性あり)。

医学生、研修医の皆様にもZoomでの開催のため、お気軽にご参加いただきたいと思っています。

連絡が届いていない方で、御参加をご希望の方は以下の連絡先までお知らせください。よろしくお願いします。

=========================================
4月28日(水)19:00〜 Zoom形式

① 伊藤 優志

「気管支拡張症に対するBrensocatib(DPP-1阻害薬)のPhase2試験結果について」

Phase 2 Trial of the DPP-1 Inhibitor Brensocatib in Bronchiectasis

Chalmers JD, Haworth CS, et al., N Engl J Med. 2020.

気管支拡張症は様々な呼吸器疾患、感染症、免疫不全等が原因で発症する呼吸器のcommon diseaseであるが、本邦での疾患への理解や研究は欧米と比較して遅れを取っている現状である。有効な治療法が少なく、本邦ではマクロライドの長期投与や対症療法で加療されることが多い。近年、新規薬剤として、好中球エラスターゼの活性阻害に関与するDPP-1阻害薬が注目され、Phase2の試験結果がNEJMに報告された。本論文の紹介をかねて、気管支拡張症という疾患への理解を深めたいと思っています。

 

② 佐藤 真季子

「肺癌と間質性肺疾患(ILD)患者の終末期についての観察研究」
「Quality of dying and death in patients with interstitial lung disease compared with lung cancer: an observational study」
Koyauchi T, et al. Thorax 2021;76:248–255.

一般に緩和ケアモデルが確立されている肺癌と比較する事で、これまでデータが乏しかった間質性肺疾患(ILD)の終末期の質(QODD:Quality of dying and death)を評価することを目的とした論文です。この分野としては大規模な多施設共同研究であるため取り上げました。
GDIスコアという遺族による主観的評価とカルテレビューの結果、ILDは肺癌と比べてQODDが低く、緩和ケアや意思決定への参加が乏しい事が報告され、今後の課題として提示されています。

 

③ 古賀 康彦

「IPF患者の血清Galectin-3レベルの変動とNINTEDANIB治療の影響について」
「Galectin-3 levels are elevated following nintedanib treatment 」

Shochet G.E. et al. Ther Adv Chorinic Dis. 2020;11

Galectin-3は新たな抗線維化薬の標的として注目されている線維化に関わる分子で、IPFに対する抗Galectin-3吸入療法は現在、Phase 2 studyが進行中です。
既に世界で広く使用されている抗線維化薬:NINTEDANIBの治療介入後の血清Galectin-3の変動は未知でした。本研究ではNINTEDANIB治療介入による血清Galectin-3の変動を検討しています。NINTEDANIB治療介入で血清Galecin-3は上昇し、シリカ吸入の線維化モデルマウスでもNINTEDANIB介入後にGalectin-3が上昇していました。本研究では、IPFへのNINTEDANIB治療に吸入抗Galectin-3療法を併用する可能性について言及しています。
Galectin-3に関する背景と自験例を交えながら、Galectin-3とIPFについて紹介したいと思っています。

 

 

群馬大学医学部附属病院 呼吸器・アレルギー内科
古賀 康彦
E-mail:ykoga@gunma-u.ac.jp

ページ先頭へ戻る